stagno verde

山種美術館での 「 Kawaii 日本美術」 は、その名のとおり ”かわいい”
作品が多く心が温まった気がした。
シャレたタイトルのこの展覧会で、気に入った作品はいくつもあった。
子供たちのいろんなシーンが描かれている 『唐子遊び図』 (伝 長沢 芦雪)、
勉強している子もいれば後方には喧嘩のシーンもあったり、どの表情も
微笑ましい。
それにしても、男の子たちのヘアスタイル (超ショートカット) は、
江戸時代ではああいうのが一般的だったのだろうか。
『四季草花鳥獣図鑑』 (野崎 真一) は 19世紀の作品というのに、いま
見られる昆虫が何匹も描かれていた。
カマキリ、バッタ、コオロギ、スズムシなど。
春・夏になると、昔の人と同じ生物を目にして楽しんでいる自分。
とても幸せな気分。
『にぽんのわらべうた』 (谷内六郎) は、アニメっぽい作品が 4点あった。
どれも現代では失われている風景に思え、哀愁を感じてしまう。
ベストを選ぶとしたら、「かごめ かごめ」。
In questi giorni ha luogo una mostra di "Kawaii arte giapponese".


柴田是真の 『墨林筆哥』 は蛙のコンサートっぽい朗らかな雰囲気が、
『山姥と金太郎図』 は休憩中らしき幼ささえ感じられる金太郎が蟻をじっと
眺めている姿が、それぞれかわいかった。
今回の作品の中で、ひとつだけプレゼントしてもらえるとしたら。
『緑池』 (竹内 栖鳳) をいただきたい。(ありえないけど)
余計なモノが一切無い、思い切った構図。
水面に顔を出した蛙には、疑いの余地が無く生命が宿っている。
じっと見ていれば、ポチャンと水しぶきの音が聞こえてくるようだった。
L'opera d'arte "stagno verde" era ottimo.