Tina o tramonto?

台風 18号が去った日の空は、空気が澄んでいたようでかすみが全くなく、
微笑んでしまうほどくっきりと綺麗だった。
愛犬 Tina との散歩は、台風直撃のその朝は我慢してもらっていたので、
夜の部はまだ明るさが残るくらいの早い時間に出発。
ちょうど、近所のワンちゃんも散歩に出かけるタイミングだった。
「こんにちは」 の挨拶の後、5m 以上離れたところからその女性がこちらに
向かって 「キレイねぇ」 と言ってくれた。
短くトリミングした時も気づいてくれた方なので、前日にシャンプーをして
艶々した Tina を感じとってくれたのだ。
エア 「いえいえ(それほどでも)」 といえる仕草と笑顔で、首を横に振り振り
しながら照れを隠した。
Ma che bella!


一瞬の間があった後、その人から 「夕焼け (が)」 という言葉が
耳に届いた・・・
てっきり愛犬のことを褒めてくれた台詞だと思っていただけに、どうしようもなく
恥ずかしかった。
家に帰って、すぐに Amore に報告。
他人から 「キレイ」 と言われても、鵜呑みにせずに後ろを振り返ってみる
なりして周りを確認するようにように、と忠告をしておいた。
Ho inteso male.


台風の後、テレビの気象情報では毎日のように ”秋晴れ” という
言葉が聞かれる。
温かみを持つオレンジと神秘的なブルーが織り成す趣深い夕焼けは、一面が
静まり返る深みのあるグレーと化すまで、グラデーションで変化し続ける。
そんな夕焼けを眺めていると、ふと散歩での失態を思い出してしまう。
C'è un bellissimo tramonto recentemente.